屋久島の各集落では、新年の7日に鬼火焚きが行われます。片付けられた正月飾りと竹や柴を焼きながら、鬼(悪霊)を追い払い、健康を祈願する火祭りです。日本各地にあり、地域によって「どんど焼き」「左義長」と呼ばれていますが、屋久島が南限となっています。
一般的には鬼火焚きと書きますが、永田の方言では「オンビタイ」と発音します。
永田地区の鬼火焚きでは、青竹を塔のように組み合わせた先に鬼の絵を飾り、年男・年女が鬼の絵を弓矢で射抜いてから火をつけるのが特徴です。年の初めに弓矢で退治された鬼は、復活できないように燃やされます。青竹と一緒に燃やし、青竹の爆ぜるパンパンという音が魔除けの効果を高めると言われています。